現役エージェントが教える転職の極意

都内で働く現役エージェントによる転職・キャリアに関するブログ

面接における「退職理由(転職理由)」の伝え方

こんにちは、タケです。

今回は、面接においてほぼ100パーセント聞かれる

「退職理由(転職理由)」の伝え方について

その考え方やノウハウを書いていきたいと思います。

 

 

退職理由(転職理由)とは

 

「退職理由(転職理由)は何ですか?」

「どうして現職を辞めるんですか?」

 

中途採用面接において必ず聞かれるこの質問ですが、

どこまで正直に伝えれば良いのか・・・

どのように伝えれば良いのか・・・

結構悩ましい質問だと思います。

 

そもそもの退職理由(転職理由)については以下のエントリーでも

書いていますので、是非、読んでみてください。

 

人が転職をするたった2つの理由 - 現役エージェントが教える転職の極意

 

こちらの記事でも書いているように、退職理由(転職理由)は以下の2つしかありません。

  1. 現職に対する不満・不安
  2. 未来への希望

 

まずは、自分が何故転職しようと思っているのかを上記1、2の観点で整理することが必要です。では、これらの退職理由(転職理由)をどうやって面接官に伝えるべきでしょうか?

余談ですが、退職理由(転職理由)と志望動機は異なりますのでご注意ください。もちろん、転職理由が志望動機に繋がっていることは重要ですが、一旦は切り離してお考えください。

※志望動機についてはまた別の記事で書きます。

 

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面接における「退職理由(転職理由)」の伝え方

はじめに面接官への伝え方のポイントをお伝えします。

  1. ネガティブな理由も考察を加えてポジティブに変換する
  2. 現職の事実と自分のチャレンジを説明する
  3. 現職と自分の志向とのギャップを説明する

 

この3つが整理できれば面接で聞かれる退職理由(転職理由)において怖いものはありません。では、具体的な考え方について書いていきたいと思います。

 

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ネガティブからポジティブへの変換

ネガティブな理由も考察を加えてポジティブに変換する、ということについてですが、まず、転職理由(現職への不満)においては以下のような項目があります。

 

会社(事業領域、商品 / サービス / プロダクト、ビジネスモデル、風土)

仕事内容(職種、業務範囲、自身の役割、ポジション、裁量)

人間関係(経営者、役員、上司、同僚、部下、先輩、後輩)

条件(雇用形態、勤務地、年収、月収、福利厚生、残業時間、ワークライフバランス

 

多くの方は上記のような「現職への不満」が転職理由になるのですが、面接の場で「●●が不満だから退職します」という伝え方では当然、面接官への心象は良くありません。ネガティブな感情でも、しっかりと考察を加えた上でポジティブに変換するのです。例えば、以下のような形です。

 

「現職の事業領域に将来性や魅力を感じない」

→「現職の●●事業は世の中の▲▲といった動きの中で衰退傾向になっており、◆◆のような成長産業の中でチャレンジしていきたい」

 

「現職は裁量が少なくて不満だ」

→「現職は組織構成上やビジネスモデルから●●となっており、一人の現場社員への裁量が少ない。◆◆のような環境、組織の中で裁量を持ってビジネスをしたい」

 

「経営者の考え方が嫌だ」

→「経営者は●●という考えだが、私は◆◆という考えを持っており、より共感できる組織、企業で働いていきたい」

 

●●や◆◆に入る言葉はケースバイケースですが、単にネガティブな理由を述べるのではなく、「何故そうなっているのか?」という考察を加えて上でポジティブに変換すると良いでしょう。

 

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現職の事実と自分のチャレンジ

現職の事実と自分のチャレンジを説明する、ということですが実際の中途採用面接で退職理由(転職理由)がNG理由になることがあります。それは、面接官がその質問をするに当たっては以下2つの視点を持っているからです。

 

  • 他責にしていないか
  • 現職でチャレンジしているか

 

「他責にしていないか」というのは、「会社が悪い」「上司が悪い」「環境が悪い」と言って、退職する理由を他人や環境のせいにしていないかという観点です。これらのような言葉は暗に「自分は悪くないんです」というニュアンスにも聞こえてしまうため、面接官への心証は悪くなります。他責傾向のある人だと思われると、自社で採用した際も環境のせいにしてなかなか活躍出来ないのではないか、すぐに辞めてしまうのではないかという懸念を持たれてしまします。

 「現職でチャレンジしているか」というのは、いくら自分にとって都合の悪い環境であっても、その中で最大限の努力を行っていたか、プラスに変えようとチャレンジしていたかという観点です。一般的には、企業からの指示や既存条件のみで働いている人よりも、主体的に取り組んでいる人が求められます。何のチャレンジもせずに受け身の姿勢で、「現職が●●だから辞めます」ではチャレンジ精神がないのではないか、嫌なことがあればすぐに辞めてしまうのではないかと懸念を持たれてしまうのです。

 

これらを払拭するためには事実に基づいた理由が必要です。事実とあなたな感情を切り離して、「事実としてこうだった、それに対して●●という努力はしたものの◆◆という理由で難しかった」という伝え方でクリアに出来ます。例えば以下のような形です。

 

「現職の事業領域に将来性や魅力を感じない」

→「現職において新規事業や別領域へのチャレンジを提案したものの上司、社長からは承認がもらえなかった」

 

「現職は裁量が少なくて不満だ」

→「自身の役割を超えて業務遂行を行ったり、様々なチャレンジをさせてもらえるように上司に掛けあったが、現職の状況では今の業務範囲を超えることができなかった」

 

「経営者の考え方が嫌だ」

 →「何度も社長と話し合いを重ね自身の考えを伝えたが、相容れなかった」

 

このように、どんなに小さなことでも良いので

自分がチャレンジしたことを伝えられるようにしましょう。

 

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志向とのギャップ

最後に、現職と自分の志向とのギャップということですが、「自分はこう在りたい」「自分はこれを目指したい」という自分の志向と現職とのギャップが退職理由になるのです。現職の会社が●●である、現職の事業が●●であるという事実と、「自分は●●です」という志向にどうようなギャップがあるのか、ということも明確に話せるように整理をしておきましょう。

 

「本音と建前」

退職理由(転職理由)においては、 よく本音と建前などと言われますが、変に嘘をついたり、誤魔化したりすると面接官には違和感を与えてしまうこともあります。本音と建前を使い分けるのではなく、本音を掘り下げて、相手にうまく伝わるように整理をしていきましょう。

「年収を上げたい!」というのが最大の転職理由である人は、それだけでは面接官には伝えづらいので、年収以外にも転職動機になっているものがないか自己分析をお勧めします。現在が不当に低い年収であれば、「あくまで能力を適正に評価してもらいたい・・・」という理由でも問題はないので、加えての志望動機が重要になってきます。

 

 まとめ

【面接における「退職理由(転職理由)」の伝え方】と題して書いてみましたが、いかがでしょうか?面接における質問としてはナイーブで難しい質問ですが、あらかじめ整理をすることで難なく答えられると思います。基本的には全て正直に、どこまでも伝えましょう。

 

あなたの転職活動、キャリアがより良いものになることを願ってます!